「自分のブログ記事がコピーしてパクられた時、どうすればいいの?」
「著作権侵害をGoogleに通報する方法が分からない」
ブログを運営していると、悪質な人に出会うことがあります。
その1つとして、勝手に自分のブログ記事を使用される著作権侵害の問題があります。
そして、被害にあった時にどうすればいいか分からなかったり。
著作権侵害をGoogleに通報したいけど、方法がよく分からなかったりします。
私自身、運営しているブログの1つから117記事パクられた時に、相当苦労しました。
そんな私の経験談をまとめて、今後、同じような被害にあった人の参考になってほしい。
そういった思いで、今回はお話させていただきます。
ブログで117記事パクられた
私が運営しているブログの1つから、117記事もパクられたことがあります。
気付いたきっかけは、公開した記事の検索結果順位を確認していた時でした。
自分の記事と思って開いたら、全然違うサイトが表示されたので驚きましたね。
「あれ?タイトルは全く同じだし、内容も語尾まで一緒なんだけど・・・もしや!?」
そんな感じで、私のブログ記事が丸々コピーしてパクられていることが分かりました。
そこから色々調べてみた結果、下記のことが分かりました。
- 合計で117記事もパクられている
- 公開直後のブログ記事の内容が、丸々コピーされてパクリ記事になっている
- 記事に埋め込んだ広告やツイッターなどは、パクリ記事側で正常に表示されていない
- 後から追記した内容は反映されていない
- インデックスされていないパクリ記事もあるが、インデックスされている記事もある
- 私だけでなく色んなサイトの記事をパクっている
コピー防止のプラグインは入れていた
記事をパクられたブログは著作権侵害を防止するために、コピー防止のプラグインを入れていました。
具体的に言うと、右クリック⇒コピーは出来ない状態になっています。
それでも、私のブログ記事は丸々コピーされました。
どうやら、ブログ記事のコードを記事公開直後にコピー。
そのままパクリ記事を作成するような、何かしらのプログラムが使用されているみたいですね。
つまり、コピー防止のプラグインはある程度の抑止力にはなりますが、悪質な人を完全には防げないということです。
分かっていたことですが、改めて突きつけられると結構へこみますね。
自分のブログ記事がパクられていないか心配な場合
自分のブログ記事がパクられていないか心配になった場合は、下記などをチェックしてみるといいかもしれません。
- インデックスされてしばらく経ったブログ記事のタイトルを検索
- Google Search Console > リンク > 上位のリンク元サイト をチェック
パクリブログがインデックスされるほど力を付けている場合。
ブログ記事のタイトルを検索すると、自分のブログとパクリブログの両方が出てくるかもしれません。
ちなみに、Chromeだけでなく、Edgeなどの別ブラウザで確認してみる方法もありです。
なぜなら、別のSEOエンジンを使用しているため、検索結果が異なる場合があるからです。
実際、私はたまたまEdgeで検索結果の順位を確認した時に気付きました。
ブログ記事に内部リンクを貼っている人は多いと思います。
そして、その記事を丸々コピーでパクられた場合。
それなら、Google Search Consoleから気付けるかもしれません。
具体的に言うと、Google Search Console > リンク > 上位のリンク元サイト をチェック。
そこには、自分のブログをリンクしてくれているサイトが表示されます。
普段なら嬉しい話なのですが、内部リンクごとパクっているパクリブログもここに出てきます。
実際、私がパクられていることに気付いてチェックした時にも表示されていました。
他の人の例を言うと、ピンバックで気付いたとか、色々なきっかけがあるようです。
何にしても、気分のいい話ではないですね。
ブログの著作権侵害でやること一覧
自分のブログが著作権侵害を受けていると分かった時にやることは下記の通りです。
ただ、どこまでやるかは人それぞれですし、放っておくという選択肢もあります。
- 証拠として魚拓を取る
- 著作権侵害のブログに削除依頼を出す
- 改善が見られない場合はGoogleに通報
- サーバやASPに連絡する場合もある
証拠として魚拓を取る
著作権侵害の証拠として、パクリ記事の魚拓を取りましょう。
ここでいう「魚拓」とは「ウェブページの履歴」を指しています。
例えば、アメリカの非営利団体が運営するWeb魚拓サービス「Internet Archive」(インターネットアーカイブ)。
ここで魚拓を取る場合は下記をクリック。
表示されたページで「WEB」>「Save Page Now」。
魚拓を取りたいURLを入力して「SAVE」をクリックして進めると取れます。
![](https://muulif.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
他にもWeb魚拓を取れるサイトはあるので、そちらを使用しても構いません。
Chromeの拡張機能で取得したり、画面キャプチャを自分で取得する方法もありです。
とにかく何でもいいので、パクリ記事の証拠は押さえておきましょう。
ちなみに、当時の私は複数ページの魚拓をまとめて取得する方法が見つけられませんでした。
そのため、心を無にしてテレビを見ながら、117記事分を2~3時間かけて一つずつ取った覚えがあります。
著作権侵害のブログに削除依頼を出す
著作権侵害をしているブログに、問題の部分を削除するよう依頼を出しましょう。
お問い合わせページなどがあれば、そこからメッセージを送ります。
大抵の場合、白々しい謝罪のメールが来て、すぐに対応してくれることが多いようです。
※メールの雛型などは調べると出てきます。
ただ、もしかすると、連絡したくない・・・という人もいるかもしれません。
どんな悪質な人なのか分からないし、トラブルが大きくなることも怖いですもんね。
ただ、連絡できるならした方がいいです。
なぜなら、Googleに通報してもパクリ記事自体を削除してもらえないからです。
いくらパクリ記事といっても、その著作権はブログ運営者にあるからなんですかね?
とにかく、天下のGoogle様でも勝手に削除は出来ないそうです。
そのため、相手に連絡できるなら、削除してもらうように依頼を出しましょう。
ちなみに、私の場合はお問い合わせページもなく、相手の連絡先も見つかりませんでした。
そのため、次のGoogleに通報する段階に進みました。
改善が見られない場合はGoogleに通報
パクリブログの運営者に連絡ができなかったり、何度もパクリを繰り返す悪質ブログの場合はGoogleに通報しましょう。
Googleに通報して認められれば、パクリを行っているページはインデックスから外されます。
つまり、検索結果に表示されなくなります。
また、パクリ記事がアドセンス広告を利用している場合、広告配信を止めてもらうように申請することも可能です。
そして、他にも多数の通報が集まった場合、ページ単位ではなく、ブログ単位で制裁が行われるようです。
ちなみに、Googleに通報する際に自分の名前(英字)はバレてしまいます。
ただ、住所などの個人情報はバレないので、安心してください。
サーバやASPに連絡する場合もある
どうしてもパクリ記事を削除してもらいたい場合は、サーバやASPに連絡する方法があります。
お問い合わせページなどがなく、パクリブログの運営者に削除依頼が出せない。
Googleに通報したけど、やっぱりパクリ記事自体をどうにかしてほしい。
そんな時の最終手段みたいな感じですね。
簡単に流れを説明すると、サーバに連絡する場合はパクリブログのwhois情報を取得。
そこからサーバを特定して、その運営会社に著作権侵害の連絡。
運営会社経由でパクリブログの管理者に削除依頼となります。
ASPも同様の流れですね。
ただ、サーバやASPに著作権侵害の連絡をする場合。
本人確認書類の添付など、非常に手間がかかります。
それに、こういった悪質な人は何をしても変わらないと思うで、私は行っていません。
放っておく選択肢もある
パクリブログを放っておく選択肢もあります。
Googleをはじめ、著作権侵害に対する規制は厳しくなっています。
コピーコンテンツを判別する精度も高まっていますね。
そのため、健全に運営しているオリジナルのブログと、パクリブログがある場合。
オリジナルのブログの方が真っ当に評価を受けやすいです。
そして、インデックス登録⇒検索結果の上位に表示されます。
つまり、パクリブログを放っておいても、そこまでダメージがないと判断する人もいます。
手続きも色々面倒で、時間もかかるから、総合的に判断して放っておくということですね。
※「Google検索セントラル」の「Google 検索結果からの情報の削除に関するよくある質問」で、”無断複製されても、自分の記事の検索順位に悪影響を及ぼすことはほとんどない”とGoogleも明言してたりします。
ただ、SEO的に悪影響を受ける懸念は残ります。
そもそも、パクリブログが許せないという気持ちもあります。
私のブログはだいぶ育ってからパクられましたが、立ち上げ当初ならもっと怒っていたと思いますね。
そして、著作権侵害は親告罪、つまり訴えないと罪に問えません。
そういったことを考えると、一度は言っておかないといけないと思い、私は魚拓の取得とGoogleへの通報だけしました。
Googleに著作権侵害を通報する方法
Googleに著作権侵害を通報する方法として、今回は私が行った下記の2つをご紹介します。
- 法的な理由でコンテンツを報告する⇒著作権侵害の報告
- アドセンスのポリシー違反の報告
法的な理由でコンテンツを報告する⇒著作権侵害の報告
Googleの「法的な理由でコンテンツを報告する」から「著作権侵害の報告」を行います。
これによって、Chromeなどの検索結果画面にパクリ記事が表示されないように申請できます。
なお、これはデジタルミレニアム著作権法(DMCA)に沿った申請となります。
※DMCA:簡単に言うと、パクリサイトに対抗するために制定された法律のこと
まず、下記から「法的な理由でコンテンツを報告する」ページへ移動。
GoogleのLegalヘルプ(法律関連のヘルプページ)が開くので、「リクエストを作成」をクリック。
![](https://muulif.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
「Google上のコンテンツを報告」で下記を選択していき、「リクエストを作成」をクリック。
※選択するたびに注意事項が表示されます。
- Google検索
- Google検索
- コンテンツを報告する法律上の理由
- 知的財産権
- 著作権
- はい。私は著作権所有者・・・
- その他
![](https://muulif.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
「著作権侵害の報告:ウェブ検索」のページで報告内容を作成します。
ここで入力した内容の一部は、後ほどLumenというサイトで誰でも確認可能となります。
※Lumen(ルーメン):ハーバード大学バークマンセンターというところのプロジェクトの1つで、Googleとかと連携して、世界中のオンラインコンテンツ削除リクエストについて、情報をまとめているサイト
そのため、名前は英字をおすすめします。
例えば山田太郎さんの場合、「名前(名)」は”Taro”、「名前(姓)」は”Yamada”ですね。
「会社名」は必須ではないので、個人の場合は入力しなくて構いません。
「ご自身が代理を務める著作権所有者」はデフォルトの”Self”(自分自身)でOK。
「私は、当該コンテンツの著作権所有者です・・・」にチェックを入れましょう。
![](https://muulif.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
「メールアドレス」や「国」を入力。
「申し立ては、予定されているライブイベント~」は動画関連の著作物に関する話です。
今回は”いいえ”を選択。
![](https://muulif.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
自分の著作物を主張する欄を記入していきましょう。
「著作権対象物を特定する情報とその著作物の説明」に自分の著作物がどうされたか記載します。
例:私が管理運営しているブログ「○○」(https://~/)の記事のタイトル・本文・画像が無断転載されています。
そして、「当該著作物が認可を受けて掲載されている場所」には実際にパクられた自分の記事のURLを入力します。
![](https://muulif.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
※文章は英語に翻訳しておいた方がいいかもしれません。
次に、著作権侵害しているパクリサイトのURLを入力します。
なお、パクリサイトのURL(例|https://example.com/)ではありません。
パクリ記事のURL(例|https://example.com/pakuri/)を入力します。
![](https://muulif.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
※私は複数記事をパクられていたので「新規グループを追加」も使って申請しましたが、1つにまとめてよかったかもしれないです。
最後に宣誓供述書の3点にチェック。
偽証罪になるかもしれないから嘘つかないでね?
Lumenで情報公開されることを理解してるよね?といった内容です。
後は署名して送信すればOK。
なお、署名は最初に入力した名前と同じにします。(今回の例でいうと”Taro Yamada”になる)
![](https://muulif.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
送信が完了すると下記のような完了メッセージが表示されます。
![](https://muulif.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
※メールも来るみたいですが、私は確認できませんでした。
以上で通報は完了です。
後はGoogle側で処理されることを待ちましょう。
事前に「site:パクリ記事のURL」などでインデックス登録を確認しているなら、気が向いた時にチェックしてみるといいかもしれません。
申請内容を確認する際はこちらのLumen公式サイトをチェック。
使い方としては、通報した時に書いた自分のドメイン名(URL)などで検索。
![](https://muulif.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
表示された内容をクリック。
![](https://muulif.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
自分が申請した内容が誰でも確認できるようになっています。
ちなみに、通報時に入力した名前がSENDER部分に表示されます。
![](https://muulif.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
あと、これは補足情報となりますが、パクリサイトがGoogle Search Consoleに登録している場合。
こちらの通報が通ると、相手に「Google検索から削除のお知らせ」みたいなメールが送られるそうです。
つまり、逆に言うなら、誰かが自分に対してパクリだ!と悪質な嫌がらせをしてきて、Googleから削除されたとしても、気付かないといった最悪な事態はないようです。
そして、もしそういったことに巻き込まれたら、異議申し立てで復活させることも可能みたいです。
もちろん、そんな事態に巻き込まれたら、相当面倒で嫌な気持ちになることは間違いないでしょうね。
アドセンスのポリシー違反の報告
パクリ記事がGoogleアドセンスを使用している場合、ポリシー違反の報告をします。
これによって、広告配信を止めてもらい、不正な利益を防ぐことができます。
まず、下記からGoogleアドセンスの「ポリシー違反の報告」へ移動。
選択肢では下記を選んで「こちらのフォーム」をクリック。
- ウェブサイトのコンテンツ~
- はい
- Adsenseプログラムポリシーに違反~
![](https://muulif.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
入力項目を埋めて送信します。
一部補足するなら、「名前」は英語で入力。
「AdSense をご利用のサイト運営者様」をチェック。
「違反しているサイトのURL」はパクリサイトのトップページのURLを入力。
「違反を確認したメディアの種類」は”ウェブサイト”を選択。
「違反」は”著作権で保護された第三者コンテンツの無許可配信”を選択。
後は「違反の詳細」に自分の著作物と、パクリサイトの情報を書けばOK。
![](https://muulif.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
通報の手続きが完了すると、下記のようなページが表示されます。
![](https://muulif.com/wp-content/themes/the-thor/img/dummy.gif)
アドセンスのポリシー違反の報告は以上で終了です。
なお、パクリサイトのアドセンス広告の配信を停止したよ!みたいな連絡は来ません。
そのため、気になる方は、しばらく経ってからパクリサイトを直接確認してみるしかないです。
Googleに通報すると名前や住所がバレる?
Googleに通報した場合、名前はバレる可能性があります。
ただ、日本人なら日本語名ではなく、英字にして対応可能です。
そして、住所までバレることはないでしょう。
DMCAに沿った著作権侵害の報告で、Lumenに公開される情報には名前が載ります。
そのため、日本人なら日本語名ではなく、英字にしておいた方がいいでしょう。
そして、著作権侵害の報告や、アドセンスのポリシー違反の報告で、住所の入力項目はありません。
そのため、名前はバレる可能性がありますが、住所はバレないといえると思います。
※今回、サーバやASPに連絡はしていないので、そちらはちょっと分かりません。
普通に考えて、本人確認をしたとしても、その情報をパクリサイト側まで伝えるとは思えませんが。。
パクられたブログのその後
パクられたブログはその後も引き続き、パクられ続けています。
Googleに通報したとはいえ、通報した分の効果しかないですからね。
記事を公開するとすぐに、丸々コピーされた記事が複製され続けています。
そのため、恐らくこれ以上時間をかけても無駄だなーと判断しました。
そして、ちょっとした対抗策として、不完全状態の記事で公開。
その後、ちょっと経ってからクオリティを上げるように追記して更新するようにしています。
これによって、記事公開直後にコピーされても、それよりいい記事を残すことが出来るようになりました。
歯がゆい部分は多いですが、現状はこれで進めていこうと考えています。
Googleの著作権侵害に関する参考URL
Googleの公式情報から、著作権侵害に関する参考URLをいくつかご紹介しておきます。
小難しい内容が多いですが、理解は深まると思うので、興味がある方は覗いてみてください。
Google「Legal ヘルプ」の「著作権に関するよくある質問」
Goolge「Transparency Report ヘルプ」
「著作権侵害による Google 検索結果の削除に関するよくある質問」
これによると、著作権侵害の報告をしてから平均6時間くらいで処理される様子。
ちなみに、Transparency Report は”透明性レポート”の意味。
様々なデータとかを元に健全な経営をアピールする仕組みみたいな感じ。
「Google検索セントラル」の「Google 検索結果からの情報の削除に関するよくある質問」
これによると、無断複製されても、自分の記事の検索順位に悪影響を及ぼすことはほとんどないらしい。
ブログがパクられた時の著作権侵害の申請方法まとめ
- コピー防止のプラグインを入れていても、パクられるときはパクられる
- 自分のブログが著作権侵害を受けた時、基本的にやることは「魚拓の取得」「削除依頼」「Googleに通報」「サーバやASPへ連絡」
- どこまでやるかは人それぞれで、放っておく人もいる
- Googleに著作権侵害を通報する方法は記事内の通り
- 「法的な理由でコンテンツを報告する」⇒「著作権侵害の報告」でChromeなどの検索結果画面にパクリ記事が表示されないように申請できる
- パクリ記事がGoogleアドセンスを使用している場合、ポリシー違反の報告で広告配信を停止するよう申請できる
- Googleに通報した場合、名前はバレる可能性があるので英字がおすすめで、住所がバレる可能性はなさそう
- 通報してもパクられ続ける状態は変わらないので、出来る範囲で対抗中
※別記事もおすすめです。