私は元々、サラリーマンとしてシステムエンジニアの仕事をしていました。
簡単に言うなら、パソコン・システム関連の仕事ですね。
ブラックと呼ばれることも多い業種ですが、それは勤めている会社次第。
どの業種でも言えることですし、幸い、私が勤めていた会社はそこまででもありませんでした。
とはいえ、終電まで働いたり、休日出勤が必要になるなど。
それなりの社会人経験を積んできました。
そして、人間関係や仕事内容などでそれなりにつらい経験もしてきました。
今日はそのうち、会社員生活で特に印象に残っている虚無感を感じたエピソード。
それらをいくつかご紹介したいと思います。
会社で虚無感に包まれた時
虚無感(きょむかん)とは、すべてが空しく感じること、何事にも意味や価値が感じられないような感覚、などを指す意味で用いられる表現です。
出典元:https://www.weblio.jp/
パワハラ・セクハラ・クラッシャー上司・ブラック企業・いじめ・鬱などなど。
ネット上には耳を疑いたくなるような壮絶な体験をされている方が多くいます。
幸い、私はそういったことに巻き込まれることはほぼなかったです。
とはいえ、それなりに社会人経験を積む中で
「自分は何をやっているんだろう?」
「このままでいいのだろうか?」
「今頑張っていることに意味はあるのか?」
「私の人生に価値はあるのか?」 etc…
そんな風に、虚無感といえるような思いにとらわれることもありました。
恐らく、社会人の多くが一度は考えたことがあると思います。
今回は私自身が体験し、今でも覚えている会社で虚無感を覚えたエピソード。
それらを当時の状況と心境と自己分析した内容をまとめてご紹介しましょう。
マウント取りたがりな理不尽上司の対応
システムエンジニアの仕事はチーム戦です。
そして、お客さん先に交じって仕事を進めることもあります。
そのお客さん先にいて、私が所属したチームのトップにいた人物。
それがマウント取りたがりなAさんでした。
その頃、私は新人でミスをしてしまいました。
今ならよく分かりますが、通常なら数分注意して終わるような些細なものです。
それをAさんは重大問題のように指摘してきました。
そして、私の直属上司を巻き込み、今後どうするか?みたいな話し合いをさせました。
もちろん、話し合い後の報告は「あ、そう」くらいの適当な対応です。
私だけでなく直属上司の作業を止め、
不要な打ち合わせと資料作りに時間を取らせて、
一方的に自分が言いたかった文句だけ言って放置。
遅れた分の作業は残業などでカバーさせ、
意味のない、理不尽で、言いがかりのような叱責と一緒に
こちらの体力とメンタルを、ただただ削っていく
当時は圧倒的に経験が不足していたこと。
そして、マウントを取りたがる人が本当にいるとは思わなかったことなど。
理解しきれない部分が多く、私が悪かったんだろうと思っていました。
ただ、同じような場面を何度か見るうちに、あれはマウントを取っただけだと分かりました。
事実、そのマウント取りたがりなAさんの下についた人は、機嫌を伺いながら作業していました。
Aさんとしては、好きに動けるその状況が気に入っていたんでしょう。
それに、口が上手く、客先や上司の方への立ち回りはとても上手でした。
そのため、傍から見れば仕事は出来る人だったんでしょうね。
でも、お金を払ってもいいから、一緒に仕事したくないと思うような人でした。
上司のご機嫌を伺いながら仕事するそんな日々の中で、私は虚無感によく陥っていました。
意味のない修正を何度も繰り返させられる
意味のない作業を繰り返すことは、人間のメンタルには拷問といえるほどに苦痛なんだそうです。
それを実感したのが、意味のない修正を何度も繰り返させてきたBさんと出会った時でした。
システムエンジニアの仕事の1つに、品質報告があります
システムの開発中にこういうバグが見つかったけど、ちゃんと直したとか。
こういうテストをしているから、品質は問題ないはずですとか。
そんな感じの資料をまとめてお客さんに報告する作業です。
そのお客さんにいた人がBさんでした。
大きなプロジェクトもまとめてきた経験豊富な方ということなので、私よりも全然凄い人です。
そう思っていたのですが、実際に仕事で対面すると厄介な人でした。
何度資料を修正して持っていってもOKが出ない
最終的にはあきられるように
時間切れだからこれでいいと見捨てられる
そして、次の報告ではまたこれを繰り返す
私だけが怒られてばかりなら、私の資料作りと報告が悪いだけの話です。
でも、同じように作業している人全員が同じような状況でした。
そして、Bさんの部下が代わりに確認すると数回の修正でOK。
また、部下の人に確認してもらってからBさんに見せても、結局指摘が出てやり直し。
このことから、Bさんに見せてたら一生OKが出ないと思っていました。
そのため、資料作りはどんなに頑張っても無駄で、報告は怒られに行くだけみたいな感じです。
そんな無駄な資料作りに終電まで残業して、叱責を受ける度にメンタルが削れました。
人の少なくなったオフィスで、何度目かになるか分からない資料修正をしている時など。
「何をやってるんだろうなー」「どうせ意味ないなー」と虚無感に包まれていました。
OKの出ない作業を延々と繰り返されるこの人とは、もう仕事したくありません。
もちろん、Bさんは忙しい方だったので、時間がなくて面倒を見切れないなど。
諸々の都合があったと思います。
人としての性格なども悪い人ではありませんでした。
ただ、それを踏まえたとしても、あの仕事の進め方は許容できません。
上司の家族のために追い詰められる自分
人が人にやさしくできるのは余裕がある時だけ。
自分が追い込まれた時、人にやさしくすることは難しい。
そんなことを実感したこともあります。
どんな仕事にも繁忙期というか、忙しいタイミングは訪れます。
システムエンジニアも同じで、当時は作業が立て込み、終電帰りが当たり前の状況でした。
その時に一緒に仕事をしていた上司のCさんが、ご家族の都合で早退しなければいけません。
それも、1日ではなく、1週間のうちに何回も早退する必要があって、土日も出勤できません。
では、その分の仕事は誰が担当するのか?
当時の体制上、私が対応するしかありませんでした。
ご家族のために仕方ないとはいえ、
終電帰りや休日出勤が立て込む忙しい時に
上司が早退できるように
独身の自分が仕事を代わって働きつづける
そんな自分の考えに自己嫌悪に陥る
普段なら文句なんて出てきません。
ただ、追い込まれている時だと、上司の家族とはいえ、他人のために自分が犠牲になる。
そんな優しくない気持ちが湧きあがってきたことは事実です。
また、そんな風に思ってしまう自分への自己嫌悪なども感じていました。
そして、「なんで俺がこんなに頑張らないといけないんだろう?」
そういった虚無感を感じたことも覚えています。
もちろん、逆の立場だったら申し訳ないけど、早退したいと思います。
上司のCさんも、申し訳なさそうに早退していました。
そして、私の立場にいる人が協力するのは至って普通のことだと思います。
でも、会社員という枠組みの中にいる限り、こういった事態に陥ることもあるということ。
加えて、優しくないことを考えてしまう自分がいることを経験しました。
優秀な人たちと迷惑をかける自分
システムエンジニアは技術職なので、知識や技術が非常に重要です。
仕事を通してある程度は覚えることもできますが、自己学習が一番力になります。
そして、豊富な知識と技術を身に付けていれば、どこでも重宝される優秀な人となります。
逆に言うと、知識と技術がないと、お荷物のような雰囲気になってしまいます。
そんな中、私は自己学習が重要と分かっていながら、全然勉強が出来ませんでした。
それでも、それなりに何とか仕事をこなして日々を過ごしていましたが、転機が訪れます。
優秀な人たちばかり集まることで有名な職場に転勤となった時、
周囲のレベルの高さと、自分のレベルの低さにショックを受けました。
そして、自分がお荷物になっている感覚。
さらに、その状況から抜け出すために努力しようと思えるほど
仕事に興味もやる気も持てない自分にびっくりしました。
はじめから何でも出来る人はいません。
そして、必要に駆られた際、人は何とかしようと努力するものです。
自己学習を怠けていた自分が優秀であるはずなんてありません。
システムエンジニアとして頑張らないといけないタイミングです。
そんな状況に追い込まれているにもかかわらず、動き出せない自分自身に衝撃を受けました。
もちろん、現場と自分のスキルがマッチングしない状況は起こりうることです。
そして、別の現場でなら、自分も十分に力を発揮できると思います。
ただ、もし、これから先にまた同じようなことが起きた場合。
自分はきっと、その時にも頑張らないんだと悟りました。
そして、「このままでいいのだろうか?」「この仕事を続ける意味があるのか?」
そんな虚無感を強く感じてしまいました。
会社員は凄いし偉い!ただ、戻りたくはない
インターネットビジネスの世界にいると、下記のような煽り文句をよく聞きます。
- 会社員はもうダメ!
- 個人で稼ぐ時代だ!
- 副業を始めよう! etc…
まるで、
「会社員よりインターネットビジネスで稼いでいる人の方が凄い!偉い!」
そんな風に聞こえてくるような内容ですね。
私の感覚としては、全然そんなことないです。
会社員として働いている人は凄いし偉いです。
私も8年ほど普通のサラリーマンとして過ごしてきましたが、様々な経験をしました。
仲のいい同期や、すごいな~と思える人に出会えたこと。
社会人としての経験、知識、技術などが身についたことなど。
いいこともありましたが、8~9割は嫌な事ばかりだったといえるかもしれません。
もちろん、やりがいや目標など、熱意をもって仕事に取り組んでいる人も多いです。
でも、私の場合はそうではなかったので、その反動もあるのでしょう。
サラリーマンとして頑張っている人は凄いし偉いと、より一層、強く考えています。
ただ、サラリーマンに戻りたいと私は全然思いません。
なぜなら、サラリーマン時代には考えられなかった下記のような生活を過ごせているからです。
- 好きな時間に起きて寝る
- 自宅やカフェなど好きな場所で作業できる
- 面倒な人間関係に振り回されない
- その日の気分次第で仕事を頑張ったり、趣味に没頭したりする
- 平日休日問わず遊びに行けて、明日の仕事に憂鬱にならないで過ごせる etc…
インターネットビジネスのブログに出会い、
本気で頑張ったからこそ、手に入れられた幸せがあります。
嫌々仕事していたサラリーマン時代とは全然違いますね。
この生活を大切にしながら、これからも頑張っていきたい。
そのため、サラリーマン時代に戻りたいとは全然思いませんね。