成果が出せない時に試してほしい!現状を変える4つの考え方

「いくら頑張っても成果が出ない・・・」

そんな辛い思いに陥ってしまった時に試していただきたい4つの考え方をご紹介します。

具体的には、下記の通りです。

  • PDCAサイクル
  • DCAPサイクル
  • STPDサイクル
  • OODAループ

それぞれの意味や違いとは何なのか?メリット&デメリットは?

それぞれの考え方に向いている人についてもご紹介します。

そして、自分の現状に合った考え方を採用し、現状を変えるために活用してほしいと思います。

現状を変える4つの考え方

今回お話する4つの考え方はマネジメント理論、

簡単に言うなら「何か成果を挙げたい時に有効的な考え方」となります。

それぞれの考え方は、意味となる由来の英単語4つから頭文字を1つずつとって命名されています。

その読み方や意味をざっとまとめて、一言でどんな考え方なのか解説すると下記のような感じです。

考え方読み方意味一言解説
PDCAピーディーシーエーPlan(計画)
Do(実行)
Check(評価)
Action(改善)
1歩ずつ前進
DCAPディーシーエーピーDo(実行)
Check(評価)
Action(改善)
Plan(計画)
トライ&エラー
STPDエスティーピーディーSee(見る)
Think(考える)
Plan(計画する)
Do(実行する)
自分を知ることが肝心
OODAウーダObserve(観察)
Orient(状況判断/方針決定)
Decide(意思決定)
Action(行動/改善)
出来るだけ
スピーディに行動

主なメリット&デメリットや違い

それぞれにメリット&デメリットがあるため、この考え方が正解!のようなお話はありません。

その上で、主なメリット&デメリットと違いをまとめると下記のような感じです。

細々とした点でいうともっとありますが、まずは下記をざっと押さえておきましょう。

PDCADCAPSTPDOODA
継続的な改善
効果の確認
スピード感
現状把握
長期間or短期間どちらも可短期間向けどちらも可短期間向け
大規模or小規模どちらも可小規模向けどちらも可小規模向け

※◎:非常に優秀、〇:優秀、△:出来なくはない、×:おすすめしない

PDCAやDCAPや効果の確認をしっかり行うため、継続的な改善におすすめです。

変化の速い分野においてはスピード感のあるDCAPやOODAがおすすめです。

ただ、長期的や大規模な作業には向いていません。

現状把握をしっかりと行いたい場合はSTPDがおすすめです。

「考えてから行動派」はPDCAやSTPD向き

「考えてから行動派」という方はPDCAやSTPDが向いているかもしれません。

どちらもしっかりと計画してから行動に移す考え方となります。

そのうち、ある程度慣れていて、計画を立てられるし、

効果もしっかり確認しながら継続的に改善していきたい人はPDCA向きと言えるでしょう。

一方、現状を把握してから動きたい、

もしくは何をすればいいのか分からないという状態の人はSTPD向きと言えるでしょう。

「考えるよりも行動派」はDCAPやOODA向き

「考えるよりも行動派」という方はDCAPやOODAが向いているかもしれません。

どちらも行動を重要視した考え方となります。

そのうち、すぐに行動したい人はDCAP向きと言えるでしょう。

一方、現状分析をしてから動きたい人はOODA向きと言えるでしょう。

それぞれの考え方の詳細をもう少し深堀

PDCA・DCAP・STPD・OODAのそれぞれの考え方をもう少し踏み込んでご紹介しましょう。

PDCAサイクル

PDCAサイクルは1950年代に提唱された考え方です。

提唱者はアメリカの統計学者ウィリアム・エドワーズ・デミングさんと言われています。

元々は品質管理における考え方なんだそうです。

現在は国際基準(ISO9001/ISO14001)にも取り入れられています。

そして、業務改善に効果的な考え方・手法としても広まっていますね。

恐らく、最も有名な考え方の1つといえるでしょう。

簡単にご紹介すると、下記の4工程をらせん状に何度も繰り返して繋げていくやり方です。

工程概要ポイント
Plan(計画)計画する段階目的やゴールを数値的に明確化
必要作業の洗い出し
Do(実行)計画通りに実行する段階実行結果を記録
Check(評価)計画と実行結果の突き合わせ段階達成&未達成の原因確認
Action(改善)改善点を反映する段階次サイクルに繋げること

※人によってCheckを検証、ActionをActなどのような細かい違いがある

イメージ図でいうと下記のような感じで、どんどん向上していくような感じです。

PDCAサイクルは「らせん状に何度も繰り返して繋げていくやり方」。

この点は忘れないでほしいです。

なぜなら、よく見る下記のようなイメージ画像を見続けていると、

次につながっていくイメージが湧きづらくなっていくからです。

PDCAは計画⇒実行の素直な順序となるため、非常に分かりやすく管理も容易です。

どんな作業にも当てはめて使用できて、多くの人が関わる大規模な作業でも活用できます。

ただ、計画から入るので、実行までに時間がかかります。

また、何度も繰り返す必要があるので、効果が出るまでにも時間がかかります。

そして、適切にサイクルを回さないと効果が出ません。

そのため、慣れている方にアドバイスしてもらった方がいいです。

そうしないと、「やっているつもり」状態になって効果が出せないことがよくあります。

ちなみに、トヨタ自動車のPDCAは「PDCA+F」と言われたりします。

このFはFeedback(フィードバック)のことで、第三者からの意見を貰うことを指します。

なお、PDCAはもう古い!と言ったお話があったりします。

これはIT技術の進化・発展などでスピーディーな対応・変化が求められる現代において、

時間がかかるPDCAサイクルは適切ではないといった意見です。

私の見解としては、全然そんなことはないと思います。

確かに、PDCAサイクルはスピーディーさに欠けています。

そのため、適切ではない場面が増えたかもしれません。

とはいえ、有効的な場面も変わらずに存在しています。

固執する必要はないですが、自分の現状に合う考え方を探す際の候補としては十分魅力的です。

DCAPサイクル

DCAPサイクルはPDCAサイクルの現代版というか、進化や亜種といえそうな考え方ですね。

Do(実行)の重要性を引き上げ、スピーディーな変化に対応させようとしています。

基本的なやり方はPDCAサイクルと変わりません。

ただ、Plan(計画)ではなくDo(実行)からスタートします。

これは、とりあえずやってみて、そこからどんどん改善していくようなイメージです。

ちなみに、多くの人が関わる大規模な作業には向いていません。

なぜなら、とりあえずやってみた後の変更に大きな労力がかかってくるからです。

なお、いつ頃から提唱されていることなのか?

誰が提唱し始めたのか?などはちょっと分かりません。

STPDサイクル

STPDサイクルは1980年代から提唱された考え方なんだそうです。

当時、ソニーの常務取締役を務めていた小林茂さんが提唱者と言われています。

ありのままの現状と向き合い、思い込みを捨てて原因分析から計画を立てることを重視します。

その考え方を簡単にご紹介すると、下記の4工程で構成されています。

工程概要ポイント
See(見る)状況を確認する段階客観的データの収集
Think(考える)現状を考察する段階思い込みや先入観の排除
理由や原因の特定
Plan(計画する)計画する段階数値的に明確化
Do(実行する)実行する段階計画に沿って実行

STPDは現状に即した行動をとることが出来る考え方です。

一般論ではなく、自分に合った行動をとれるとも言えますね。

ただ、集めたデータからどの事実に基づいて行動を起こすのか?その見極めが非常に重要です。

一例を挙げると、お客様が減ってきた時に減った原因ではなく、

そんな中でも常連となってくれているリピーターがいる事実からその理由を深堀して、

さらなるリピーターを獲得していくための行動をするなどですね。

また、現状は常に変化していくので、スピーディーに進めることも重要です。

なお、その時々の現状に合わせて行われるSTPDサイクルですが、

このサイクルを回して業務改善していく考え方もあります。

ちなみに、代表的な事例としては富士フィルムやコダックという会社のお話があります。

OODAループ

OODAループは元アメリカ空軍大佐の軍事著作家ジョン・ボイドさんが提唱された考え方です。

いつ提唱されたのかはよく分かりません(たぶん1960~1990年の間くらい?)でしたが、

元々は航空機パイロットが空中戦で勝つために考案された考え方でした。

それが業務改善にも有効的ということで、広まっています。

その中では、計画からではなく、現状分析からの意思決定による行動が重要視されています。

簡単にご紹介すると、下記の4工程のループとなります。

工程概要ポイント
Observe(観察)情報を集める段階現在直面している情報収集
Orient(状況判断・方針決定)現状を把握し方向性を決める段階情報の分析・理解・判断
Decide(意思決定)具体的な行動を決める・計画する段階数値的に明確化
Action(行動・改善)行動する段階行動してダメなら修正

OODAループを分かりやすく言うと、見る・わかる・決める・動くの4工程といえます。

現状から判断して計画⇒行動の流れですね。

変化の速い現代でもスピーディで柔軟な対応が出来るため、

PDCAサイクルの次の考え方と言われたりもします。

ただ、作業者一人一人の状況が大きく関わってくるため、組織的な活動には不向きです。

また、途中で変更する際に大きな労力がかかるような場合も不向きですね。

まとめ

成果が出せない時というのは、もしかすると、何かを誤っている可能性があります。

そんな時に、今回ご紹介した考え方を1つでも試してみて、

新しい視点で自分を振り返ってみると、問題点に気付けるかもしれません。

4つすべてを試す必要はないので、自分に合った方法を探し、チャレンジしてみてください。